首と頭痛の関係 その原因と対処法とは|緊張型頭痛それとも片頭痛?

首のこりがひどくなると、やがては頭痛につながってしまいます。
スマートフォンやパソコンを見ることがあたりまえとなった現代は、無意識ながら首に相当な負担がかかっている状態に。
ただでさえ重たい頭を支えている首です。
昔から体質的に頭痛持ちだと思っていたら、それは首への負担からくる頭痛だったのかもしれません。
こちらの記事では、首と頭痛の関係について解説します。
Contents
首こりからくる頭痛

首は重たい頭を支えている、大切な身体の部位です。
現代は、パソコンやスマートフォンを長時間使ってしまうことも多々ありますよね。
そうなると、どうしても下向きの時間が長くなり、首へ負担がかかっています。
首がこることによって、そのまま放置しているとやがては頭痛を引き起こしてしまうことも。
まずは、よくある頭痛の種類から紹介していきます。
頭痛の種類|原因と症状

頭痛の種類は大きくわけると次のようになります。
- 緊張型頭痛
- 片頭痛(偏頭痛)
- 群発頭痛
それぞれ説明していきましょう。
緊張型頭痛
緊張型頭痛は、多くの人が経験している頭痛です。
パソコンやスマホの操作で長時間同じ姿勢を続けることにより、肩から首や頭にかけての筋肉が緊張します。
そのため血流が悪くなったり乳酸が蓄積されたりして、神経を刺激し頭痛となるのです。
【緊張型頭痛の原因】
- 頭や、首のうしろ・背中の筋肉が緊張するためにおこる
- 長時間の無理な姿勢など身体的なストレス
- 緊張状態が続くなどの精神的なストレス
- 遺伝的なこともある
緊張型頭痛の症状や特徴としては、以下のとおりです。
【症状や特徴】
- 後頭部から首にかけて痛む
- 頭を締め付けられるような痛み
- 頭に重しが乗っているような痛さ
- 首や肩のこりを伴うこともある
- めまいを伴うことも
- 拍動性のズキンズキンではない
- 頭を動かしても痛みが増すことはない
- 吐き気はない
片頭痛(偏頭痛)
片頭痛は偏頭痛とも表記されることもありますが、医学的には「片頭痛」が正式な名称です。
片頭痛と聞くと頭の片側だけが痛むようにも感じますが、必ずしも片側だけではなく頭全体が痛む場合もあります。
片頭痛をおこす原因もさまざまなものがあるのです。
【片頭痛の原因】
- ストレス
- ストレスから解放されたとき
- 寝不足
- 寝すぎ
- 月経の周期(女性ホルモンの関係)
- 気圧や天気の変化
- 空腹
- 肩こり
- 飲酒
片頭痛の特徴は、以下のとおり。
緊張型の頭痛と大きく異なる点は、ズキンズキンとした痛みがあることです。
【症状や特徴】
- 拍動性がありズキンズキンと痛む
- 頭の片側もしくは両側、後頭部などが部分的に痛む
- 痛みが発作的におこる
- 吐き気をともなう場合も
- 頭痛がおこる前にギザギザした光が見えるなど前兆があることも
- 前かがみの姿勢で悪化する
- 自然に治る
群発頭痛
頭痛のほとんどは前述の緊張型頭痛と片頭痛ですが、なかには群発頭痛の場合もあります。
群発頭痛は、男性に多くみられる症状です。
痛みの激しいことが群発頭痛の特徴で、市販の頭痛薬では対応できないことが多いため、ひどい場合には専門医を受診してください。
群発頭痛の原因などは、あきらかになっていない部分があります。
【群発頭痛の原因】
- 内頸動脈(目の後ろ)の炎症と考えられている
- 原因はあきらかになっていない
群発頭痛の症状としては以下のとおりで、激しい痛みと毎日同じ時間に痛むことがあげられます。
【症状や特徴】
- 目がえぐられるような激しい痛み
- 1~2ヵ月の間、毎日同じ時間に痛む
- 頭の片側が痛む
一次性頭痛と二次性頭痛
ここまであげた頭痛は一次性頭痛といって、脳には異常がない頭痛です。
それに対して二次性頭痛とは、脳になんらかの異常がある場合におこる頭痛のこと。
二次性頭痛の原因には、くも膜下出血、脳出血、脳腫瘍、髄膜炎、脳炎などがあります。
頭痛の原因には首が大きく関係している

頭痛の原因には、首が大きく関係しています。
肉体的なストレスと精神的なストレスにより、首がこってしまい頭痛を引き起こすのです。
肉体的ストレスが原因|パソコンやスマホで長時間同じ姿勢
背中から頭にかけて頭痛を引き起こす要因となる、筋肉と神経があります。
首こりと頭痛に大きく関係する筋肉は「頭半棘筋」、またそれに続く神経を「大後頭神経」といいます。
首や肩のこりがひどくなると頭痛をまねくことは、多くの人に見られる症状です。
長時間無理な姿勢を続けていたり、パソコンやスマホ作業が続いた場合には、頭から背中にかけてを支えている筋肉や神経がこり固まってしまいます。
こりと頭痛の関係は連鎖的におこりますので、原因となる作業が続く場合には定期的に休息をとったり、こりをほぐす運動やマッサージをおこなうなどすることが大切です。
精神的ストレスが原因の頭痛
精神的に緊張するなどのストレスが原因となる頭痛もあります。
極度の緊張で身体がガチガチになってしまった場合など、首が緊張状態になっているもの。
その緊張から解き放たれたときに、頭痛となることが多いです。
首こり頭痛の症状

首のこりからくる頭痛の症状です。
頭痛がおこる場所|後頭部・首の後ろ・首の付け根
首こりからくる頭痛の場合、後頭部や首の後ろ部分、また首の付け根部分が痛みます。
痛みの症状としては、次のようなものがあげられます。
- 頭の中に硬いものが入っているような感じ
- 頭や首がつっぱる
- 頭が重たい
- 頭や首に鉄の板が入っているような感じ
また首が、ある位置以上は回らなくなってしまうこともあります。
吐き気をともなう頭痛
首のこりや肩のこりが原因で、吐き気をともなう頭痛がおこることも。
頭痛や吐き気は他の病気の場合も考えられますが、首のこりがひどいほど頭痛や吐き気も連動してひどくなるようであれば、首のこりが原因と考えられるでしょう。
首のこりからくる頭痛の対処法

首のこりからくる頭痛への対処法です。
首からくる頭痛を一瞬で治す方法|ツボ押しが効果的?
頭痛が起きてしまったら、とにかく早く治したいですよね。
首からくる頭痛の対処法を紹介します。
頭痛薬をうまく使って対応している人も多いでしょう。
しかし頭痛薬にたよってばかりも心配です。
そんなときには、自分でできるツボ押しを覚えておくといいでしょう。
呼吸とともに、ゆっくりとツボを押したり離したりを繰り返します。
頭痛に効果的なツボは、以下のとおりです。
- 攅竹(さんちく):眉間にあるツボ。つまむようにしてマッサージする
- 百会(ひゃくえ):頭の頂上にあるツボ。上から下へ押す
- 頷厭(がんえん):こめかみあたりの髪の生え際を押す
- 天柱(てんちゅう):うなじあたりの髪の生え際にあるくぼみ部分を押す
ロキソニンなどの頭痛薬
頭痛をおさめるためには、ロキソニンなどの頭痛薬を利用するのも1つの手です。
頭痛薬を飲むタイミングとしては、頭痛の気配を感じたら早めに飲むのがよいでしょう。
頭痛が悪化してから飲むよりも、効果が発揮されやすい場合も多いです。
しかし頭痛薬にいつもたより続けるのは好ましくありません。
頭痛の原因を排除して、なるべく薬にたよらないようにしたいものです。
ふだんからできる頭痛の予防法

まずは首のこりの原因となる要素を排除することが第一です。
- ふだんの姿勢改善
- 適度な休憩
- 運動
パソコン作業など長時間同じ体勢が続く場合には、定期的に休憩をはさみ、その際に軽いストレッチやマッサージをしてあげると効果的です。
また、ふだん姿勢が悪い人は姿勢の改善にも気をつけましょう。
緊張型頭痛や片頭痛が治らないとき

緊張型頭痛や片頭痛がまったく治らないときには、一度専門医で検査をしてもらうとよいでしょう。
頭痛の原因が緊張型頭痛なのか片頭痛なのか、または二次性頭痛なのかの判断をしてもらえます。
診断結果によって適切な治療法がありますので、一度受診することがおすすめです。
検査の結果、二次性頭痛ではない場合には、ふだんの生活の中から頭痛の原因となる要素を排除していくことを心がけましょう。
また医師の診断を受ける前には、自分の症状をよく観察しておき、できれば以下の項目についてのメモをとるなどして症状を医師に伝えるといいでしょう。
- 頭痛がいつおこるのか
- どれくらいの時間持続するのか
- 頭痛の頻度はどれくらいか
- 痛む場所はどこか
- どの程度の症状か
- 頭痛以外にも症状があるのか
