首の後ろが痛い…どうすればいい?症状の原因と考えられる対処法

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首の後ろが痛い…どうすればいい?
「首の後ろが痛い」といった症状は、数時間や数日程度で治まるものから、積極的に治療に取り組まないと改善が見込めないものまで、さまざまな病気が考えられます。
また症状においても、曲げると痛い、首が腫れている感じがする、唾を飲みこむと首に違和感を感じるなどといったものがあります。
うまく動かせなかったり、不快に感じたり、場合によっては頭痛が生じるような症状が現れることもあります。
首の後ろが痛いと感じる症状の多くは軽症であり、1日~数日程度で治まります。
いわゆる「寝違え」と呼ばれる症状で、首を曲げたり、動かしたりすることによって痛みや違和感を生じさせます。
安静にしておくことによって少しずつ痛みや違和感は緩和し、症状が治まるにつれて動かしやすくなります。
慢性的に痛みが継続する症状の中で多いものには「頸椎椎間板ヘルニア」があります。
首の骨と骨の間にある椎間板と呼ばれる軟骨を、首に負担をかけることによって押しつぶしてしまい、周辺にある神経を圧迫して痛みを生じさせてしまうのです。
ただし多くの症例では軽度であり、安静を保ちながら痛みに対する対処療法を行うだけで改善させることが多くなっています。
しかし症状が重い場合においては、首の痛みだけではなく腕全体に痛みや痺れを生じさせるようなこともあり、場合によっては排尿が上手くできないといった排泄障害が見られることもあります。
このようなことから、首の後ろに痛みを感じる場合には、決して軽く考えるのではなく、適切な対処が必要であると言えます。
首の後ろが痛い…症状と考えられる病気について
「首の後ろが痛い」と言っても、比較的軽度のものもあれば、痛みが強くて我慢できないようなものまで、さまざまな症状があります。
また数時間でラクになってくるものから、いつまでも痛みに悩まされるようなものまで、考えられる病気もさまざまです。
そのため、安静にしておけば少しずつ改善が期待されるものや、積極的に治療しなければならないような症状や病気もあります。
どのような症状のときには、どのような病気であることが考えられるのか、多くみられる症状についてご紹介していきましょう。
首の後ろが痛い
「首の後ろが痛い」といった症状の場合には、さまざまな病気が考えられます。症状の違いによって、疑われる病気は異なり、対処法も違ってきます。
直接的な原因として多いものには、「筋肉の血流の低下によるもの」と「神経を圧迫しているもの」があります。
「筋肉の血流の低下によるもの」の場合、姿勢不良などによってその部位の筋肉に負担をかけ、血流が低下しているときに動かして、軽い捻挫を起こしている状態となることが原因だと考えられます。
多いものには「寝違え」があります。朝起きた瞬間から首の後が痛いと感じた経験のある方は多いと思います。
睡眠時の姿勢が悪く、首周辺の筋肉に負担をかけたままになっていると、睡眠中にその部位の筋肉に血流の低下を起こしてしまいます。
そのままの状態で目覚め、首を動かした場合には、血流が低下している部位に捻挫を引き起こしてしまい痛みを生じさせてしまうのです。
安静にして血流を改善させるようにすると、数時間から数日で痛みが治まってくることがほとんどです。
また寝違えには「神経圧迫」が原因となって引き起こしてしまうこともあります。
睡眠時に横向けの姿勢になっていて、脇の下にある腋窩神経を圧迫し続けることによって、起床時に首の後ろ側が痛いといった症状に襲われてしまうことがあります。
腕が痺れてしまったり、腕が上がらないといった症状が現れることも珍しいことではありません。
さらに普段からの姿勢によって首周辺の筋肉に負担をかけて、血流の低下や神経圧迫を引き起こしている可能性もあります。
このような症状の場合には、神経の圧迫を取り除くことによって、痛みを抑えることが期待できます。
姿勢がいかに大切かということが理解できると思いますが、正しい姿勢を意識しておけば首の痛みを予防することもできます。
首の左側がいつまでも痛い
一時的な痛みではなく慢性的な痛みが生じている場合には、頚椎椎間板ヘルニアなどが疑われます。
先ほどご紹介したような寝違えによる痛みである場合には、安静を基本にして薬剤治療などに取り組むことによって、数時間から数日で痛みが軽快することも珍しくありません。
しかし痛みがいつまでも治まらないということでしたら、神経の圧迫を疑い、適切な対処が必要となることもあります。
特に多い症状には「頸椎椎間板ヘルニア」があります。首の後ろだけではなく、左側にかけて痛みが生じることも少なくありません。
頸椎椎間板ヘルニアとは、首の骨である椎骨と椎骨の間にある椎間板を圧迫することによって外側に飛び出し、飛び出した椎間板によって周辺の神経を圧迫するという症状を指しています。
椎間板とは椎骨をスムーズに動かしたり、クッションの役割となっているものですが、事故による外傷や老化、姿勢不良などによって押しつぶしてしまうようなことがあります。
すると椎骨と椎骨の間にあった椎間板は、押し出すように外に出てしまい、周辺の神経を圧迫して痛みを生じさせてしまうのです。
頸椎椎間板ヘルニアというと手術による回復をイメージするかもしれませんが、安静にし痛みを抑えながら保存療法に取り組むことによって改善することも少なくありません。
また椎間板が外側に飛び出しているヘルニアの状態であるとしても、それほど強い痛みが生じないことも多いのです。
そのため、どのような痛みや痺れが生じているのか、その程度などによって対処方法は異なります。
首には重い負担が!

首には重い負担がかかっており、首の後ろが痛むのはその負担のせいであると言っても過言ではありません。
人間の頭は体重の約10%程度であると言われており、体重50㎏の人であれば約5㎏の頭を細い首が支えていることになります。
ちなみに5㎏をボーリングの玉に例えると、11ポンドから12ポンドくらいになり、男性の人でも重いと感じる程度のものが自分の頭として付いているのです。
それを首に対して負担を感じずに支えるためには、正しい姿勢をキープしておく必要があります。
頭から足まで一直線になっているのであれば、首に大きな負担がかからずに生活を営むことができるのです。
しかし姿勢が悪くなると、5㎏程度の頭がさらに重く感じてしまうことになり、頭の姿勢を2センチ前に出すだけで約10㎏、4センチだと20㎏の負担になると言われているのです。
もしパソコン仕事やスマートフォンを見続けている姿勢が、ややうつむき加減になっているとしたら、すでに首周辺の筋肉に対して20㎏の負担をかけ続けているのかもしれません。
そのような状況が続いてしまうと、当然ながら首周辺に緊張を与えて血流を低下させていますし、椎間板にも負担をかけてヘルニアを生じさせる原因になっているのかもしれないのです。
そう考えると、普段から正しい姿勢を意識しなければ、首に対していつか大きな影響を与えてしまうものになるかもしれないと言えるでしょう。
エクササイズで首をリラックス
首の後ろが痛いのであれば、エクササイズによってリラックスさせることが有効です。
特に首がストレートネックになっている状態の方に有効であると考えられています。
エクササイズ法とストレートネックについてご紹介していきましょう。
首をリラックスさせるエクササイズ
首をリラックスさせるには、ストレッチのエクササイズに取り組むといいでしょう。とても簡単に取り組めるものばかりですので、いくつがご紹介していきましょう。
①
首の緊張を起こしやすい「胸鎖乳突筋」のストレッチ方法です。
左手で右肩から鎖骨にかけて手を置いて固定し、左脇はしっかりと閉じておきます。そのままの状態で首をゆっくりと後ろへ傾けて、あごを上に向けるようにします。
そのままの状態で首を左に倒し、あごを右上に向けるように意識します。首筋が伸びているのを感じながら、15秒~20秒程度静止します。
反対も同様の手順でストレッチしていきます。
②
姿勢不良で緊張しやすい「板状筋」のストレッチ方法です。
両手を頭の後ろで組んで、組んだ両手と頭を押し合うようにします。
この際に、首は曲げないようにし、両脇は開いておくようにします。首筋が力が入っているのを感じながら、15秒~20秒程度静止します。
エクササイズに有効なストレートネックの症状
痛みが生じている首を調べてみると、不自然な姿勢を続けていることによって、「ストレートネック」になっていることが少なくありません。
ストレートネックとは、前傾姿勢を続けていることによって、本来であれば緩やかなカーブを描いている首の骨が、まっすぐになった状態になってしまった状態のことを指しています。
首の骨は頸椎という骨がいくつも繋がって形成していますが、前傾姿勢のままパソコン仕事やスマートフォンを続けていることによって、頸椎がまっすぐに固まってしまうのです。
首の後ろの痛みは、かなり多くの割合で姿勢不良が原因であると考えられており、ストレートネックになっている方も少なくない状況です。
そのため予防のために、日頃から周辺筋肉をほぐすエクササイズに取り組んでおくことが、痛みを引き起こさないためにはとても重要になります。
首の後ろの痛み~症状の原因と病理

首の後ろに痛みが生じる原因は、筋肉の血行不良や神経圧迫が多くなっており、その症状の程度によって対処法も異なります。
多くは安静を基本にしておけば、痛みが生じて数時間から数日で軽減してくるものが多く、強い痛みであっても鎮痛剤や湿布薬などの対処療法によって治まってきます。
原因として一番多いものには姿勢不良が挙げられ、一時的であっても寝違えを引き起こすことがあり、慢性的な姿勢不良であれば頸椎椎間板ヘルニアを引き起こすこともあります。
寝違え
睡眠時の姿勢不良によって生じる首の痛みを「寝違え」と呼んでおり、多くの方が経験したことのある痛みではないでしょうか。
枕など寝具があっていないために血行不良が生じたり、睡眠時の姿勢で腋窩神経を圧迫することによって症状が現れることがあります。
また日常的な姿勢不良が引き金となることもあります。首周辺の筋肉に緊張を与え続けていて、睡眠時の姿勢などがきっかけとなって症状が現れるのです。
多くのケースでは数日程度で痛みは解消しますが、なかには1週間経っても改善しないこともあります。
痛みが気になる場合には鎮痛剤などを服用して観察し、痛みが治まらない場合には早めに受診することが大事です。
頸椎椎間板ヘルニア・腰痛・しびれなどの病状
頸椎椎間板ヘルニアは、姿勢不良や外傷、加齢などによって頸椎の椎間板を損傷させることによって周辺の神経を圧迫し、症状を生じさせるものです。
デスクワークなどで前かがみになることが多い場合には、首に負担をかけ続けてしまい生じることがありますし、スポーツや事故などの外傷によって損傷することもあります。
また加齢によって少しずつ衰えてくるようなこともあります。
多くのケースでは鎮痛剤や湿布が処方され、痛みを抑えて保存治療することが多いのですが、症状が強い場合には、手術が必要なケースもあります。
首の後ろに痛みが生じることが多いのですが、腰痛や痺れなどが現れることもあります。
また重症の場合には、排尿がうまくできないこともあり、速やかに治療が必要となります。
首の後ろの痛み~予防と治療が必要なケース
首の後ろに痛みが生じる場合、多くのケースでは時間の経過とともに痛みは軽減し、数日から1週間程度で回復します。
寝違えの症状の場合においては、軽い捻挫や神経症が原因ですので、血流を改善し、神経の圧迫を解放してやることによって痛みを解消させることができます。
安静にしておくことによって数時間から数日程度で少しずつ痛みが軽減し、動かせるようになってきます。
ただし痛みがいつまでも治まらない場合や仕事や生活に影響があるようでしたら、早めに整形外科などの治療を受けるようにしましょう。
受診した場合においては、多くのケースにおいては対処療法であり、鎮痛剤や湿布薬が処方され、様子を観察していくことになります。
それでも首の痛みが治まらない場合や痺れ、腕が上がらない、腰痛、排尿障害などの症状がある場合には、椎間板ヘルニアや頚椎症性神経根症などが疑われます。
必要に応じて画像診断なども行い、鎮痛剤など対処療法の効果を観察していきます。
かなり症状が進んでいる診断になる場合には、手術を選択することもあります。
ただし頸椎椎間板ヘルニアの手術の場合、すべての症状を取り去ることは難しく、症状が残ることもありますので、医師と相談しながら進めていくことになります。