体がだるいのを解消したい!コロナとの関連は?メカニズムや原因、解消法について

日常的に疲労を感じている方は多く、「体がだるい」と感じながら仕事や家事などをしているという方も少なくないでしょう。
だるいと感じるのは、激しい運動をしたような身体を酷使した時はもちろんのこと、働き過ぎ、睡眠不足、生活リズムの乱れ、栄養バランスの偏りなど、さまざまな要因が考えられます。
いずれにおいても体が休息を求めているサインであり、重大な疾患が隠れていることもありますので、軽視せずに十分な注意が必要です。
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体がだるいとは
体がだるいと感じることを「倦怠感」と呼んでおり、病気や痛み、疲労などによる肉体的なものから、おっくう、気力がでない、集中力をなくしたといった精神的なものまで、さまざまな症状を指しています。
また常に倦怠感を感じているような状態から一時的なものまで、状態の程度もさまざまです。
激しいスポーツをした後にはだるいと感じることによって、休息が必要であることを教えてくれますし、ストレスなど精神的な疲労感であっても、リラックスが必要であると教えてくれるものです。
つまり体のだるさは休息のサインであると言えます。
深酒をして二日酔いの時にもだるいと感じるでしょうし、インフルエンザに罹ってしまい高熱がある時にも倦怠感を感じるでしょう。
自分は大丈夫だと感じていたり、休んでいる暇はないと思っていても、「体がだるい」と倦怠感を感じさせることによって健康を保とうとしているのです。
場合によっては重大な病気が隠れており、検査などによって明らかになることがあります。そのためいつまでも倦怠感が続くようであれば、治療が必要なサインなのかもしれません。
体にだるさを感じるメカニズムとは
私たちの体には健康状態を保とうとするメカニズムがあり、そのシステムのことを「ホメオスタシス」と呼んでいます。
体にだるさを感じるのは休息が必要なサインであり、休息することによって元通りの健康的な体に戻そうとしているのです。
ホメオスタシスは、激しいスポーツをした後や風邪を引いて熱を出したときなど肉体的にだるさを感じるだけではなく、仕事や人間関係などのストレスなど精神的なものであってもだるさを与え、休息のサインを発していまっす。
ただ痛みや発熱、出血、浮腫みなど、目に見えるものによってだるさを感じる場合には、休息の重要さを感じるきっかけになりますが、精神的なだるさの場合、軽視してしまう傾向があります。
「甘えている」「気の持ちよう」などと考えて、そのまま休息せずに無理して行動してし続けてしまい、場合によってはうつ病など精神疾患を引き起こす原因となることもあります。
肉体的・精神的、いずれのだるさにおいても素直に症状を受け止め、休息が必要であると自覚することが大切です。慢性的な倦怠感となってしまい、いつまでも症状を改善させることができなくなってしまいますので注意が必要です。
体がだるい原因は

- 不規則な生活習慣の積み重ね
- ストレスなどメンタル面の疲れ
- 風邪など病気によるもの
- ホルモンバランスの乱れ
体がだるい原因にはさまざまなものがありますが、基本的には休息が必要であるといったサインであり、自分自身の生活を振り返っってみて対処することが大事です。
特に複雑な社会の中に身を置いていると、ひとつだけでの原因ではなく、複数の原因が絡み合っていることがあります。
また肉体的な原因だけではなく、精神的なものも関連しながら体のだるさに繋がっていることが多いので、放置せずに適切な処置が必要となります。
中には何らか重大な病気が隠れていることもありますから、単なる疲れだと軽く考えるのではなく、積極的に治療に取り組んで改善を目指す必要がある場合もあります。
不規則な生活習慣の積み重ね
眠れなかったり、ぐっすりと寝た気がしないようであれば、生活習慣の乱れによって睡眠の質が悪くなっているのかもしれません。
常に疲れを残してしまうような生活習慣をしていると、いつかそれがだるさとなって体に現れることになります。
例えば夜更かしといった乱れた生活習慣をしている場合、その日の疲れをしっかりと取ることができません。十分に睡眠を取ったとしても睡眠の質が悪くなってしまい、体のだるさとなってしまうのです。
その他にも、寝る前にスマートフォンを活用していたり、外食ばかりで栄養バランスが乱れていたり、シャワーだけで済ませていたり、運動不足などにおいても、知らずのうちに倦怠感となってしまいます。
ストレスなどメンタル面の疲れ
仕事の忙しさや人間関係といったストレスなど、精神面の疲れでも体がだるいと感じることがあります。
休日などにしっかりと体を休めても疲れが取れず、週が明けて仕事が始まっても、体のだるさを抱えたまま仕事に取り組むことようなこともあります。
このような精神面での疲れは、自律神経の働きが関係していると考えられます。
私たちの体は自律神経の働きによって、緊張とリラックスを使い分けていますが、ストレスが積み重なると、自律神経の働きが悪くなってしまいます。
日々の疲れを取るためには、自律神経の働きが活発となるように、適度な運動や趣味への取り組み、入浴などリラックスできる時間を楽しめるように工夫することが大切です。
風邪など病気によるもの
風邪やインフルエンザなどによって、発熱を伴う症状が現れた場合、急激に体のだるさを感じるようになり、思うように体を動かすことができなくなってしまうことがあります。
そのほかにも、咳が出ていたり、鼻水が出ていたり、疲れから眠気を感じることもあります。
病気やウイルスに感染している場合には、体内で病原菌と免疫力が戦っている状態であり、いつもよりエネルギーが必要になっています。
そのため、その働きが体のだるさとなって現れるようになりますから、体の指示に従って休息を取ることが大事です。
ホルモンバランスの乱れ
女性の場合には、ホルモンバランスの乱れによっても体のだるさを引き出してしまう要因となります。
ホルモンバランスが乱れてしまう要因として、先ほどもお伝えしたストレスや生活習慣の乱れの他にも、生理周期や加齢によることも考えられます。
女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンの2種類に分けることができ、生理周期と共に分泌量が変化します。
その分泌量が急激に変化することによって体のだるさを感じてしまうのです。
また加齢によっても女性ホルモンの分泌量が低下してしまいますから、更年期障害によって体のだるさを引き起こす原因となってしまいます。
体がだるいとよく現れる2つの症状の原因は
- 熱はないのに体が熱くだるい
- 体がだるくて眠くなる
体がだるいと感じている時には、熱もないのに体が熱く感じたり、ぐっすり寝たはずなのに眠気が取れないということがあります。
熱が高い場合には、風邪やウイルスなどが原因であると考えられますが、体がほてる原因として自律神経やホルモンバランスの乱れ、ストレスなどが考えられます。
自律神経は24時間働き続けている神経であり、仕事や人間関係などのシーンでは交感神経が優位に働き、リラックスしているようなシーンでは副交感神経が優位に働きます。
しかし生活習慣の乱れや体調不良、ホルモンバランスの乱れ、ストレスの積み重ねなどがあった場合には、常に交感神経が優位となり続けてしまい、体のだるさを引き起こしてしまうのです。
眠気を伴うだるさが続く場合には、睡眠の質に問題があったり、夜更かし、極度の疲労、ストレスなどが原因であると考えられます。
何らかの原因によって睡眠の質が悪くなってしまうと、眠っても眠り足りない状態となってしまいます。
つまり体は睡眠不足であると判断して、眠気を誘発してしまうのです。
体がだるいのは新型コロナウイルスによるもの?
2020年の2月ごろから猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症。発熱や咳などの症状が現れると、「新型コロナでは」と慌ててしまう方も少なくないでしょう。
新型コロナウイルス感染症の症状として、発熱や咳のほかに「体のだるさ」を伴うことがもっとも多いと言われており、ほかにも「痰が絡む」「のどの痛み」「下痢」「頭痛」などといった症状を伴うこともあります。
重症化した場合においては、高熱と共に咳などの呼吸器系の症状が強くなり、全身に倦怠感を伴い、息が苦しいなどといった症状が顕著となります。
37.5度以上の熱が4日間継続しており、解熱剤の効果がなく、強いだるさや息苦しさを伴う場合には、新型コロナウイルスの感染が疑われますので、医療機関の受診が必要となります。
ただし高齢者や基礎疾患のある方は、重症化のリスクがありますので、早めの受診を検討する必要があります。
人によって症状は異なりますが、ほとんどの感染者は軽度から中等度の症状で済んでおり、特に入院するような事もなく改善しています。
決して思い付きで受診するのではなく、気になる症状がある場合には、地域にある『帰国者・接触者相談センター(地域により名称が異なることがあります)』に相談するようにしましょう。
体がだるいのを解消するには

- 生活リズムを整える
- 栄養バランスを意識する
- 入浴でリラックスする
- 適度な運動を心がける
慢性的に体がだるいと感じているのであれば、意識的に生活習慣の改善に取り組むことが大切です。
ポイントとして上記4点を挙げてみましたので、順番にご説明していきましょう。
生活リズムを整える
冒頭からお伝えしている通り、体のだるさを感じる原因のひとつとして、自律神経の乱れを挙げることができます。
自律神経の乱れを整えるには、生活リズムを大切にして過ごすことが大事です。
早めに就寝するようにして、早起きを心がけ、朝からしっかりと日光を浴びるようにして、日中は活動的に過ごすようにします。
また朝食をしっかりと摂り、決まった時間に食事を摂るようにして、暴飲暴食を避けるようにします。
ゆっくりと湯船に浸かって入浴し、一日の疲れを落とすようにします。
就寝の2時間前には入浴を済ますようにして、就寝時間までリラックスして過ごすようにしましょう。
栄養バランスを意識する
私たちの健康は、毎日の食事に積み重ねによって築かれていくものです。栄養バランスのよい食生活を心がけることによって、体のだるさを改善させることが可能です。
栄養バランスを考えるときには、三大栄養素である『炭水化物』『脂質』『たんぱく質』を意識することが必要です。また「ビタミン」や「ミネラル」の摂取も重要です。
炭水化物をたくさん含んでいる食材には、ご飯やパン、イモ類など、主食になるものがたくさんあります。
脂質やたんぱく質を含んでいる食材には、魚・肉・卵・豆などメインのおかずになるものがたくさんあります。
ビタミンやミネラルについては、野菜や果物、キノコ類など、副菜やサブのおかずになるようなものがあります。
このようにうまく組み合わせていけば、バランスのよい食事を摂ることができます。工夫して取り組むようにしましょう。
入浴でリラックスする
体のだるさを取り除き、健康的に過ごしたいのであれば、入浴方法を見直すことも重要です。
入浴時間がもったいないと考えて、シャワーで済ませている方も多いと思いますが、それではしっかりと疲れを取ることができません。
少しぬるめのお湯にゆっかりと浸かるようにすれば、その日の疲れを取り除くことができます。
全身の血流が改善することによって自律神経の副交感神経が優位となり、体の緊張感をほぐすことができるからです。
就寝する2時間前程度に入浴を済ませておけば、体をリラックスさせることができるようになり、睡眠状態もよくなって体のだるさを取り除くことができます。
適度な運動を心がける
体のだるさの原因が運動不足にある方は実は少なくありません。
日常的に運動をしていないという方は多く、仕事もデスクワーク中心であれば、体を動かす機会がないのです。
運動不足を解消するには、「一日1万歩が必要である」と言われることがありますが、運動不足の方の場合、わずか3000歩程度であることも珍しいことではありません。
全身の血流が悪くなってしまい、疲労物質を体内にため込んだまま、除去できずに疲労感やだるさとなって現れるようになります。
まずは一日15分程度のウォーキングなど軽い運動から始めるようにし、習慣化させるようにしていきましょう。
疲れたら迷わずに医療機関に行くようにしましょう!
回復しないだるさや疲労は、大きな病気の兆候かもしれません。
体のだるさのほかにも、強い疲れで起きられない、微熱が続いている、すぐに疲れて息切れしてしまう、肌荒れやくすみ、などといった症状を伴うのであれば、体への警告信号かもしれません。
迷わずに医療機関に受診するようにしましょう。